非鉄金属スクラップマーケットとベースメタル相場の乖離
前回のポスト『割安感強い金属スクラップ相場、ババを引くのは誰か』にて、「銅(現物)担保の裁定取引から、いくつかの金融機関が"店じまい"している」というハナシをしました。
Doing a lot of reporting on ripple effects from the commodities trade finance pullback.
— Archie (@megacontango) October 8, 2020
This one's a look at challenges posed for the world's biggest metals stockpile:
Shanghai's billion-dollar metal hoard under spotlight as banks depart from repo dealshttps://t.co/mOr6c6hIp5 pic.twitter.com/1L4QNRncaG
筆者が信頼を寄せる、FastmarketsのArchie Hunter氏によると、昨今の当該ファイナンス事情は、相当に逼迫している状況らしい。
コモディティの世界では今年、シンガポールやドバイのエネルギーや農業トレーダーを中心に、金融機関に対する債務不履行が相次いでいる。 ABNアムロ、ラボバンク、HSBC、BNPパリバ、ソシエテ ジェネラルなどの銀行はすべて、このセクターからの撤退を公に認めていますが、他の銀行もまた、新たな与信枠を発行したり、わずかなリスクであっても取引に関与したりすることを警戒しています。 "今は誰もが怯えており、アジアでコモディティ・トレード・ファイナンス事業を見直していない銀行はほとんどないと言っていいでしょう」と、名前を伏せたあるトレード・ファイナンス関係者はFastmarketsに語った。 現在も上海向けにレポやインベントリーファイナンスを提供している主な市場参加者は、JPモルガン、ICBCスタンダードバンク、ING、コモンウェルスバンクオブオーストラリアなど、複数のFastmarketsの情報筋から引用されています。
参照:Deep L翻訳
原文: "Shanghai's billion-dollar metal hoard under spotlight as banks depart from repo deals"
暴論になりますが、昨今の非鉄金属スクラップ相場(特に銅)のベースメタル相場との乖離は、「中国の輸入規制云々だとか、実需云々といったハナシ以前に、それらを動かすトレーダーが資金調達ならびにリスクヘッジに難儀していること」による影響の方が大きいのではないでしょうか。
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