住商の四半期決算が出ましたが、今後の資源ならびに金属原料開発の未来はいかに
お盆が終わりました。しかしながら、うだるような猛暑は過ぎ去ってくれません。人類における有史たかが数百年をもとに、温暖化だの寒冷化だのと断定すること自体がナンセンスだと思いますが、この一瞬を生きる我々にとって、「梅雨が明けそうだ」とか、「今夜は、熱帯夜になりそうだ」といった予報は、とても大きな意味を成します。巷では、「数十年後の地球」について、熱心に語られますが、それは“希望的”観測でしかありません。もし、「過去の人間が言った通りに歴史が動く」のであれば、それはもはや、“予報”でも“観測”でもなく、ただの“八百長”です。
これまで、度々、非鉄金属業界における巨人である、住友グループについて言及して参りました。
住友関連タグ一覧: https://www.michiru-resources.com/search/label/住友
ここにきて、住友商事の2020年度第一四半期(153期)の決算報告が発表されました。様々な媒体で報じられていることですが、マダガスカルのニッケル鉱山プロジェクトで大きな痛手を被ってしまったとのこと。筆者個人としましては、むしろインドネシアのカーファイナンス事業やら、その他消費財寄りの事業における痛手の方が大きいものと思っていました。
参照: 住友商事 | 2020年度第1四半期 (2020年4月1日~2020年6月30日)報告書
調子(景気)の良いときには、世間はこぞって、資源開発に弱い総合商社をけなします。一方で、それが悪くなれば、「資源開発は高リスク」だから、常に分散とヘッジをと言います。要は、みんな「わかっている」はずなんです。「山を動かす」ということが、博打であると。だからこそ、筆者は足元の状況は、健全ではないけれど、“普通”だと捉えています。
だからこそ、恐い。消費財関連のマイナスが、想定以上に表出していないようにみえるからです。これまでも、言及してきたことではありますが、消費財関連は、いかようにも“水増し”ができます。ノルマとインセンティブの狭間で、「よきにはからえ」と白を切る上司に好かれようと、忖度する。見栄を張る。こういったことは、生産財においてもあり得ることかもしれませんが。(ローソンでも、同様の行為が行われていたことが、先日報道されていました。)
何が良いとか、何が悪いとかではなく、みんな悪い
この期に及んで、ネタが尽きてきたからといって、「貴金属相場がどうのこうの」と、のたまうつもりはありません。いくら、今後、ゴールドが上げるとわかっていても、買えないですよね。今は、高すぎて。次の買いのタイミングは、いったいいつ頃なんでしょうか。
金の兌換制度が復活したときでしょうか。いずれかの大国が崩壊したときでしょうか。もしくは、東南アジアの王国起因通貨危機に乗じて、でしょうか。仮に、市場原理というものが、本当に未だに機能するのであれば、いずれは下げるのでしょう。いつかは、買うべきタイミングがやってくるのでしょう。ただ、わかりません。そんなことは。バフェットが金鉱山株に熱を上げようが、それは下々の人間には、わからないのです。もしかしたら、バフェットは、間違っているかもしれない。
それ以上に、我々は、自分の身の回りをきちんと整理していかないといけない。これまで、戦後の復興期より連綿と受け継がれてきた、いわゆる“当たり前”が崩壊した今、なにをすべきか。誰を守るべきか。誰と組んでいくのか。ウィルスにい対して、どのように対峙し、どのように付き合っていくのか。
これは、市場の原理原則だと思いますが、「誰よりも早く成功したければ、先駆者(パイオニア)になれ」という考えがあります。果たして、これまで同様、誰でもわかるスクラップを仕入れて、規格通りの原料に仕上げる商売が、正しいのか。王道なのか。もっと儲けるためには、他人と違うことをすべきなのか。しばらくは、眠れぬ夜が続きそうです。
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